事例でわかる!愛着障害 現場で活かせる理論と支援を
米澤好史 ほんの森出版 2020年
P13 愛情とは与えるものではなく、子供が大人との関わりから感じ取るもの
P23 愛着障害の不適切な行動は、感情の行動から来ている
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「取り上げない」「無視をする」という対応は、自分の感情をわかってくれないという思いを誘発
P39 脱抑制タイプ
同じ関わりでは、馴化によって感じられる愛情が減ってしまったように感じる
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「もっとして!」「これもして!」という愛情欲求エスカレート検証を生じやすい
P48 愛着障害の行動の問題は、出やすいところに出てしまう
P50 自分は褒められるはずがないのに、褒められた
その褒め方を”まやかし”と受け止めることが多い
P51 褒められたとき、どんな気持ちになっていいかわからないために感情が混乱する
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単に「頑張っているね!」と褒めることは、愛着の問題を抱える子どもにとっては曖昧
P52 「褒めると怒り出す」のは愛着障害の特徴
P54 愛着の問題を抱えている子供に「行動の理由を聞く」のは、聞いた方の厳しい対応を誘発しやすい
P55 代替行動支援
「誰と一緒に」その行動をすれば「どんないい気持ちになるか」の確認が必要
P58 先生は、どちらが上かという勢力争いに巻き込まれないで、ちょっと違う話にそらす
P59 愛着障害のある子供は、謝ることが難しい
教師が代わりに謝り、「このことは先生が預かる」と本人に宣言し、後日の謝罪を目指す
P61 「一対一」は「特定の人」との絆である愛着形成の状態と近いから落ち着ける
P62 子どもが抱きつきたいなら気が済むまで抱く
→「してはいけない対応」=「後手」の支援
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「先手」を握り返すために
EX 「今、ぎゅっと抱きしめられて気持ちいいね!」
「握手しよう。握手すると、とっても気持ちがいいんだよ!」
P68 子供が教室から飛び出した時に追いかける、という対応
→子供が「先手」を取り、支援者が「後手」となっている
P74 子どもの要求を受容し、聞き入れる対応
→そもそも「後手」の対応
P76 傾聴による共感
→愛着障害には、自分で話しながら自分の気持ちに気付くという、こころの回路は期待できない
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「そんな時はこうしてみよう、そうすればこんな気持ちになれるよ」
P84 子どもの不適切対応を「無視する」という対応
→ADHDには有効だが、愛着障害では余計に不適切行動が増えたり、激化させてしまう
P109 役割付与支援
その役割は、誰から与えられたのかが明確である必要がある
→「関係意識化」
P111 「何が起こるかわからない」「何をしていいかわからない」時間は役割付与支援が最適の支援。