不登校に陥る子どもたち 「思春期のつまずき」から抜け出すためのプロセス

不登校に陥る子どもたち 「思春期のつまずき」から抜け出すためのプロセス

成重竜一郎 合同出版 2021

 

34 思春期における「なにかをやってみよう」という思い。

→しばしば「なんでもできる」にまで発展

こうした誇大性が顕著に表れるのが「中二病」

 

36 

・客観的な自分・・・自己

・主観的な自分・・・自我

 

37 多くの子どもにとって「周囲の期待に合わせた自分」(自己)によって「本当の自分(自我)」を出せなくなることは苦痛。

 

38 〈自己〉が強くなりすぎると、周囲の目を意識しすぎて、周囲の状況や人に合わせすぎてしまう。

→過剰適応

 

〈自我〉が強くなりすぎると、自信過剰

 

39 弱すぎる〈自己〉と弱すぎる〈自我〉

→愛着障害や非行

他者に合わせようとせず、自分を肯定的にも見られない。

 

41 不登校の多くが思春期に始まる一番の要因

「自己確立のつまずき」と「自己確立からの逃避」

 

43 「いじめを除く友人関係をめぐる問題」

→対人過敏性の強まり

 

45 子どもが家で気を抜けない状況になった場合、子どもは疲れた気持ちを回復させることができなくなり、外で頑張る気力が弱くなる

 

46 子どもに不安定さが生じ始めると、親に対してより強く甘えを要求するようになり、余裕のない親はそれらに対処することがさらに難しくなる

 

54 「不安」と「無気力」

不登校のきっかけというよりも不登校の心理そのもの

 

57 思春期の対人過敏性による不安

=「気後れ」

 

61 明確に登校に影響が出るような起立性調節障害なら、起立性調節障害が不登校の原因ではなく、不登校の身体症状として起立性調節障害が出現している

 

62 無気力の一部には、嫌なことや大変なことから逃げる「回避性」が潜んでいる

 

98 「スマホ、ゲームなどを遅くまでやっていて、昼夜逆転し、学校に行けなくなる」のではなく、「学校に行きにくいから夜遅くまでスマホ、ゲームをやっていて昼夜逆転させている」と捉えた方が妥当

→電子メディア逃避

 

158 不登校→終わりよければすべてよし

 

子どもにとって意味があるのは、それまでの過程ではなく、よい結果そのもの。